デトロイト出身のシンガー・ソングライターで、ヒップホップやレゲエの影響を反映して独自のまろやかな歌心を聴かせるクインXCII(=92)。作品を重ねるごとに元来のラップ歌唱とメロディーセンスが心地良く融和してきており、こちらの5作目でもイージー・ライフやら昔のカニエやらを連想させるユルい歌い口の魅力は際立っている。同郷のビッグ・ショーンを招いた“Common”があるほか、チェルシー・カトラーとは今回も好相性だ。