リヴァプール出身の4人組による注目のデビュー作。プロデュースはビーバドゥービーらを手掛けたピート・ロバートソン(元ヴァクシーンズ)で、一部の楽曲ではメンバーのエイミー・ウッダール(ギター)も共同制作にあたっている。グランジやメタルをルーツとするエッジの立った演奏の持ち味は、ダウナーでグラマラスな部分も含めて英国の先輩プラシーボを彷彿とさせるもの。そして注目はヴォーカリストのホリー・ミント。妖艶でエモーショナルな彼女の歌声は突出した存在感を放っており、このグループのいちばんの魅力と言える。スタジアム級の会場でライヴを観たいと思わせる大物感のあるバンドだ。