フロリダ発のポップ・パンク新世代バンドによるセカンド・アルバムは、インタールードを挿んだコンセプチュアルな作風を掲げている。とはいえ、頭でっかちにならず、耳馴染みのいいキャッチーなメロディーを放つ一方、シアトリカルなヘヴィーさも兼ね備えた曲調は非常にヴァラエティ豊かで、カイリー・モルグやナッシング・ノーウェアらとの共演曲も多数。エモ、ヒップホップ、ニュー・メタルなど多様なスタイルを練り込んだミクスチャー要素も強く、楽曲によって表情をコロコロ変えていく。そうした器用さがプラスに働いた好盤だと言えるだろう。大きな会場が似合うメジャー感の漂う楽曲も隙のない作りだ。