ベルギーのピアニストにして編曲家のノアックの音楽性・技巧にびっくり仰天! メンデルスゾーンの知る人ぞ知る傑作の“カンタータ「最初のワルプルギスの夜」”は序曲とだけクレジットされているが聴いてみると、約30分の全曲からのバリトンやテノール、合唱の旋律を順序通り編み直した大変な編曲。“シェラエザード”、ヨハン・シュトラウスのワルツ、プロコフィエフ“古典”も同様これでもか、と痛快な技巧を盛り込んだ愉しい編曲を披露している。ショスタコーヴィチ“ワルツ第2番”、“ジャングル・ブック”の主題歌は大変洒落た音楽で、今後アンコールピースの定番として喜ばれることになるだろう。