サヴァールが“四季”をやるのだから面白くないわけがない! ソネット朗読入りと朗読なしの2種を収め、さらに協奏曲をいくつか敷き詰めた2枚組。そこで聴ける音楽の何と豊穣なこと! 生を謳歌するような“春”、濃厚鮮烈な“冬”など、聴き惚れてしまう! ソロのバキエヴァはムジカエテルナの主要な一員でもあった。オーケストラはサヴァール肝煎りの楽団を軸に各地から選抜された女性奏者で編成。〈司祭〉ヴィヴァルディがピエタ慈善院で音楽監督を務め、女性たちのオーケストラを指導していた故事(大島真寿美著「ピエタ」ポプラ文庫をぜひ)と、女性たちによる研究・演奏プロジェクトが結び付いたアクチュアルな取り組みの大きな果実。