ブルックナーにはナンバリングされているだけで9つ、あるいはそうでないものも含めれば更にもう2つ、併せて11つの交響曲が知られている。一方で完成の日の目を見なかった様々な交響曲の断片や草稿は未だ多く、その全貌を見せていない。本アルバムに収録された交響曲 変ロ長調 WAB 142は1869年に制作された交響曲の断片であり、時期としては交響曲第1番から交響曲第0番の間に相当する。また音楽評論家エドゥアルト・ハンスリックによるブルックナーへの痛烈な批判とその才能に対する絶大な擁護、愛憎入り乱れた複雑な関係が生々しくしたためられた手紙の朗読にも注目。