ミック・ジョーンズという適役のプロデューサーを迎えて作られた、若きルーツ・ロッキン3姉弟の3作目。40~50年代のリズム&ブルースを下敷きにしつつ、スカにレゲエ、ロカビリーなど、前作以上に豊富な音楽的語彙を散りばめているのが楽しい。全体はセピアなトーンで統一されているのに古臭く感じないのは、対象を捉えるピントが驚くほど鮮明だからだろう。彼ら独特のこの色彩は、渋いのに最高に眩しい。