UKはハートフォードシャー出身のデクラン・マッケンナが注目を集めたきっかけは、15歳の時に発表したFIFA会長の汚職に物申す“Brazil”。あれから3年、〈Sound Of 2017〉への選出を経ての今作はまさに待望のデビュー作と言えるだろう。同性愛者の権利問題やテロへの恐怖、学校生活で感じた疎外感などを、シンプルな言葉とストレートなメロディーに乗せ、大きく口を開いて吐き出していく。そのあまりにも堂々とした姿が眩しすぎて、何度も再生してしまう一枚だ。総合プロデュースをジェイムズ・フォードが担当しているほか、ロスタム・バトマングリやニール・コンバーも助太刀。時折ネオ・サイケ感を出しつつも基本はギミックなしのギター・ロック調で、程良くハスキーな歌声をガツンと聴かせようといった狙いは明確。ジェイク・バグの登場時を彷彿とさせるこの衝撃はいま味わってこそ! リリックが重要なのは前提としても、彼の音楽は言葉の壁を超えて世界中で熱烈に支持されるはず。