今年もこれまで多くの話題、名盤がリリースされたが、今回発売されたポゴレリチのアルバムはまさに重要な1枚といっても過言ではない。ここ数年日本公演は頻繁に開催されているが、新録アルバムは21年間発売がされていなかった。その年数は考えただけでも計り知れないが、この度ソニー・クラシカルからのデビュー・アルバムとして長い沈黙を破った。今回収録の3曲全てにおいて共通して言えることは、ポゴレリチでしか表現できない独特的な音楽を聴かせてくれている。テクニック、強弱、テンポも踏まえて新しいベートーヴェン、ラフマニノフのソナタを聴き手に届けてくれている。1音1音じっくりと耳を傾けて聴いて欲しい。
イーヴォ・ポゴレリチ 『ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番&ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22・24番』 21年ぶりの新録
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