ルー・リードの名曲に取り組んだシングル“Walk On The Wild Side”に続いて届いたのは、名門カフェ・カーライルで録音されたライブ盤。テーマはズバリ〈NY〉で、内省的な呟き声が絶品の先行曲や“Tom's Diner”“Luka”など陰影に富んだニューヨーク物語を並べつつ、かの地のあちこちに潜む数々の謎や不思議を解き明かしていく。とはいえ魅力なのは全体を包むインティメイトな雰囲気で、彼女のマイルドな語り口も麗しい。