10歳からサックスを学びはじめたそうだが本職がどっちかわからんくらいに歌える男アントニオ・リサナ。フラメンコ・シンガーとしての才能も、作曲家としての才能もかなりのもんで、まさに鬼才。そんな彼の4作目はこれまで通りスムースなものからフュージョン風、アグレッシヴなスパニッシュといったジャズと、フラメンコを高次元で融合させた内容となっておりインストゥルメンタルだったとしても十分に聴きごたえのあるハイクオリティな構築度はさすが。しかしリサナの音世界は彼のハイトーン・ヴォイスが入ってこそ。彼のフラメンコ・ヴォイスが入ることでガラッと景色が変わる。ベッカ・スティーヴンスがゲスト参加したM2が聴きどころ。