ここ最近NHK交響楽団や読売日本交響楽団が交響曲1番を取り上げるなど、再評価が高い作曲家ハンス・ロット。ウィーン音楽院でマーラーと同窓でブルックナーの教えを受けたもののあまり評価されず、25歳という若さで亡くなったロットの本格的な管弦楽作品集となる第一弾が、カップリッチョからリリースされた。世界初録音となる“ハムレット”を含む6曲は18歳から22歳の間に作曲されたもので、通して聴くと一曲の交響曲を聴くような構成になっている。幻想的なハムレットからスケルツォをはさみ、最後の牧歌風前奏曲でのフーガからのコーダにかけての盛り上がりには、マーラーに通じるものが感じられる。