ポスト・ロックを起点にしてエレクトロニックなサウンドを探求してきたインスト・バンドが、13年ぶりとなるオリジナル・アルバムを完成させた。冒頭を飾る“Walls and a Ceiling”でこそマッドチェスター流儀のビート越しに演奏者たるバンドの姿が窺えるが、それ以外の楽曲ではバンドらしいアンサンブルを脱ぎ捨て、ミニマルでモノトーンな質感を湛えた直球のダンス・トラックを提示している。ファットなベースを軸に据えたテック・ハウス“Click”やデトロイト産ハウスを思わせる“New Era”の骨太のグルーヴが気持ち良い。ベーチャンばりの音像の“Tryal”などダビーなアプローチの楽曲群も特色で、マスタリングを担ったポールことステファン・ベトケの貢献も光る。新たなフェイズを切り開く帰還作!