漫画家のしりあがり寿が、浮世絵師・葛飾北斎の作品を独自に解釈したパロディ作品集。すみだ北斎美術館で開催された〈ちょっと可笑しなほぼ三十六景〉展(2018年)と〈しりあがりサン北斎サン〉展(2021年)の出品作をまとめた1冊。しりあがり氏の妙技〈パロディ〉をするにあたって、世界中の誰もが知る北斎の作品というのは絶好の遊び相手だったようだ。「冨嶽三十六景」「諸国瀧廻り」「北斎漫画」など元になった作品が並べて掲載されていて勉強になるし、日英バイリンガル仕様だから海外の方にプレゼントしたら喜ばれそう。桶の丸いフレームで遥か遠くの富士山を強調したあの作品のパロがお気に入り。