スヴェトラーノフが最晩年にフランス国立放送フィルに客演したライヴが正式発売。元々、エラートで発売が予告されながらも発売中止となっていた音源で、今回権利者等の許諾を再度得てようやくリリースとなった。“ペトルーシュカ”は従来1911年版を多用していたが、ここでは珍しく編成が小さい1947年版を採用。演奏は堂々としたスケールの大きいスヴェトラらしいもので、さらにテンポを落としながらも、弛緩するどころか雄弁さがより増している本物の名演。余白のレーピンによる亡くなる前年の自作も、優しさや慈しみある曲。輸入盤だが日本語解説入りも嬉しい。