NYから素晴らしいハウス・ミュージックを鳴らしてきたアンディ・バトラーによるプロジェクトの最新作。本作でバトラーは、不信や恐怖といった感情が色濃い曲を紡いでいる。アノーニが制作に深く関わったサウンドは憂いを強調し、デッド・カン・ダンスやディス・モータル・コイルに通じるゴシックな空気を醸す。戦争や差別といった問題を取りあげた歌詞は切実さが際立ち、不安定な現代社会の気分と共振している。