オーレル・マルタンが出身であるフランス・バスク地方にある小さな漁村、ゲタリーに捧げたアルバム。ゲタリーで10年ほど室内楽の音楽祭を主宰しており、アルバムも故郷への想いが詰まった内容。メインはバスク地方出身の作曲家ラヴェルのピアノ協奏曲。ピアノと八重奏というミニマムな楽器編成の編曲版で、全ての音がクリアに、協奏曲というよりも、合奏のような面白さが感じられる。スペイン・バスク地方の出身で、アルモドバル監督作品を多く手掛けるA.イグレシアスやサラサーテ、アルベニスといったバスクに縁のある作曲家や、バスクや海にまつわる作品など時代もジャンルも超越したこだわりの選曲が魅力的。