凄いプロジェクトが発表された。諦めていた本国マスターを新規に使用しての『リング』の最新復刻。これまで本国マスターでは48kHz/24bitでのハイレゾ音源が最高位だったことと、SACDは既出で、日本に残るコピーマスターを使用しての192/24のデータやSACDもパッケージでは発売されていたが本国のテープの状態が悪いと伝えられていたため、まさか新規で出るとは。復刻にあたっては相当な労力を必要としたようだが音質は納得。ハイライツなので顔見せ的要素が強いとはいえ、このダイナミックさや音の厚み、音色の確かさに圧倒される。Decca録音の当時のウィーン・フィルらしい、ごつごつとした響きも健在。