ベルギーの人気ロック・バンドであるバルタザールのフロントマン、マールテン・デボルデレによるソロ・プロジェクト。5年ぶり3枚目のアルバムはシチリア島の都市、パレルモでの滞在時に作った曲をベースにしており、ピアノやストリングスをいつも以上に多用したサウンドは、どことなくイタリア映画のサントラのようなムードを備えている。色気を増した歌声も含め、彼のロマンティックな側面がより強調された快作だ。