〈2PM Japan 15th Anniversary Concert “THE RETURN” in TOKYO DOME〉が2026年5月9日(土)、10日(日)に開催される。グループの日本デビュー15周年であり、メンバー6人が揃って10年ぶりに行う東京ドーム公演とあって大きな話題になっている。今回はコンサートに向け、〈K-POP番長〉こと音楽ライターまつもとたくおに彼らの魅力を解説してもらった。 *Mikiki編集部
ファンが色めき立つメモリアルな公演
韓国発のボーイグループ・2PMが日本デビュー15周年を記念して、東京ドームでメンバー全員による単独コンサートを行う――。そのような知らせが公式SNSなどを通じて広まると、多くのK-POPファンが色めき立った。
今回の公演は〈THE RETURN in TOKYO DOME〉と題して、2026年5月9日・10日の2日間、東京ドームで開催される。完全体の来日コンサートとしては約2年7カ月ぶりだが、フルメンバー参加の東京ドーム公演はおよそ10年ぶり。しかも、K-POPシーンの枠に収まらずに多方面で活発な活動をしてきた6人(JUN. K、NICHKHUN、TAECYEON、WOOYOUNG、JUNHO、CHANSUNG)が久しぶりに日本で集結し、日本デビュー15周年を祝うメモリアルなイベントだけに、ファンが騒然とするのも無理はない。
華麗なステージで目立った〈野獣アイドル〉
2PMが韓国で正式デビューしたのは2008年9月(初の音源は前月末に発表)。その数か月前に大手芸能事務所・JYPエンターテインメント(以下、JYP)の新人育成プロジェクト「熱血男児」を通じてメンバーが選抜されている。ちなみに同番組で誕生したもうひとつのグループは2AM。こちらは歌モノを得意としており、2PMは華麗なステージングがひときわ目立っていた。
特に注目を集めたのが、躍動感あふれるステージ上のパフォーマンスだ。長身を生かしたダイナミックな動きにもかかわらず、しっかりとシンクロする確かなテクニックと、デビュー当初から〈男らしい〉と言われた筋肉質のボディと色気のある表情などが合わさると、2PMだけの世界が広がっていく。こうした独自のオーラを放つ彼らは〈野獣アイドル〉と呼ばれ、新曲を出すたびにファン層は拡大していった。
高い音楽性のJ.Y. ParkサウンドとJUN. Kらメンバーによる曲作り
とはいえ、グループがここまで成長し存続できたのは、音楽性の高さを重要視していたからこそだ。そのベクトルで最初の到達点となったのは、個人的には“Heartbeat”(2009年)だったように思う。別れを受け入れられない男性の叫びが切ない同曲をメインで手掛けたのは、JYPの創設者であり敏腕プロデューサーのJ.Y. Parkである。心臓の鼓動で始まり、やがてそれがリズムセクションとなる実験的なダンスポップであるものの、メロディラインは思いのほか大衆的で親しみやすい。彼の美学が一音一音に刻み込まれたサウンドに乗せて、メンバーたちは映画のワンシーンを演じるように繊細に歌い踊る。この曲のヒットにより、彼らは既存のアイドルのイメージをくつがえしたのではないだろうか。
2011年にリリースした“Hands Up”は2PMの〈動〉の魅力をフルに発揮したナンバーで、ファンの間でも人気が高い。〈響き渡る音楽に合わせて〉〈全世界が一緒に狂う〉というフレーズの通り、いわゆるパーティソングにカテゴライズされるサウンドだが、何げなく哀愁を帯びた音色をちりばめているあたりが、オリジナリティを大切にする彼ららしい。この曲を以前ライブで聴いたが、自分の鼓膜が割れるかと心配するほど観客の声援が大きかったのを記憶している。それほどまでに盛り上がる1曲なのだ。
〈野獣アイドル〉とはひと味違った姿を見せてくれたのが、“My House(우리집)”(2015年)である。本国デビューから数年が経ち、メンバーが積極的に楽曲作りに関わるケースが増えた時期の代表曲だ。作詞・作曲はJUN. K。シャッフルビートとアコースティックギターを用いた落ち着きのあるソウルミュージックで、ナチュラルな振り付けとセットで見せることにより、次のステージへと進んだ2PMを十分にアピールできたと言えよう。