アルジェリアを頻繁に訪れたサン=サーンスの作品と、影響を与えた本場のアルジェリアの伝統音楽を組み合わせた好企画。ヴァイオリニスト・歌手で伝統音楽、ポピュラー音楽の両方で活動するアルジェ生まれのラシド・ブライム・ディジェルールを中心に伝統音楽の音楽家達で構成された〈アンサンブル・アメディエ〉と管弦楽による共演⑬インキレブ“Yababi El Hosn”、⑯“Leyla”を、サン=サーンスの“アルジェリア組曲”の間に挟む構成が異国情緒たっぷり。ディジェルール作曲の⑥“ホタ・アラゴネーゼへの序曲”も素晴らしい。「サムソンとデリラ」のアリアをチェロと管弦楽に編曲した⑨も聴きどころ。