GONGONが死去した。

元B-DASHのボーカリスト/ギタリスト、GONGONが亡くなったことは、彼のレーベルであるGONGON RecordsのXやInstagramアカウントで昨日7月11日に発表された。

GONGONの妻・菅原麻里奈によると、彼は2024年7月5日にこの世を去り、46歳だった。死因は発表されていない。葬儀はGONGONの遺志によって、近親者のみでおこなわれる。

GONGONこと菅原勇太は、1977年生まれ。母は健康関係の研究者である菅原明子で、父は歌手の菅原やすのり。

1997年に結成されたHAGUKI-DASH(のちにB-DASHへ改名)へ途中から加入し、1999年にシングル“ENDLESS CIRCLE”でインディデビュー。2001年に1stアルバム『○』をリリースし、2002年にシングル“ちょ”でメジャーデビュー、オリコンランキングで最高6位を記録した。同年に2ndアルバム『ぽ』でオリコン最高3位に達し、3rdシングル“平和島”もオリコン最高6位を獲得。2004年の3rdアルバム『ビッグ ブラック ストア(連絡しろ)』もオリコン最高5位まで上昇するなど、当時のメロコアやポップパンクシーンを象徴するバンドになった。

2010年のベストアルバム『オールタイムベスト』では、バンドと親交があった奥田民生、マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン)、細美武士(ELLEGARDEN/the HIATUS)、ピストン西沢、総合格闘家の川尻達也、バンドのマスコットキャラクター・トニオちゃん、漫画「WORST」の登場人物・花木九里虎が選曲に参加。しかしその後、解散することを2017年に発表した。

B-DASHの解散後、GONGONは自主レーベルを拠点に活動を続けていた。2021年にはお笑いコンビ・蛙亭のイワクラが“ちょ”を〈THE FIRST TAKE〉を模した動画でカバーするなど、後世への影響も大きかった。

GONGONとB-DASHといえば、〈適当アドリブめちゃくちゃ語〉と呼ばれる歌詞がよく知られている。洋楽の英語詞の音や響きを模した歌詞で、日本語としての意味を捨てた歌が最大の特徴だった。

GONGONの死を受けて、マキシマム ザ ホルモンのナヲ、氣志團の綾小路翔、Hi-STANDARDの難波章浩、TRICERATOPSの和田唱といったミュージシャンたちが、哀悼の意をSNSで表明している。

〈天才〉と呼ばれた音楽家の早すぎる死に、言葉を失う。