ブリティッシュロックの至宝、フェイセズが、1970～1973年の間に残したBBCコンサート音源や現存するスタジオセッションのすべてを網羅した8枚組CD＋Blu-rayからなる豪華9枚組ボックスセット『Faces At The BBC - Complete BBC Concert & Session Recordings 1970-1973』が2024年9月25日（水）にリリースされることになった。
収録曲全体の大半を占める、数多くの貴重な未発表音源を収録するこの新たなコレクションは、メンバーのロッド・スチュワート、ロニー・ウッド、ケニー・ジョーンズの全面的な参加によって最新リマスターが施されている。
フェイセズはこれまで、RECORD STORE DAYの対象作品としてリリースした2作で、BBCでの伝説的な収録音源を世に披露してきた。今回、それらで発表した音源を含む、彼らの現存する貴重なBBCコンサート音源やセッション音源などをまとめ上げた豪華版作品が、本作である。
一度は失われてしまったと思われていたこの貴重な音源は、バンド自身のアーカイブや個人所有のコレクションの中から発見されたもの。3曲を披露したセッション音源のある1回のみが現在も失われたままになっているが、それ以外のコンサート&セッション音源は、本作ですべて網羅されている。さらにレア音源として、1971年5月31日にパリ・シネマ・コンサートでおこなわれたパフォーマンスのステレオミックス音源（実際の放送時にはモノミックスが使われていた）や、1973年2月に収録されていながら、騒々しい観客に対してバンドがステージ上から言った軽い冗談にBBCが懸念を感じたため実際に放送されなかった音源などが収録される。
フェイセズのBBC出演は、今でもファンに愛されている。しかし、彼らのBBC出演がなかった可能性もあった。BBCは当初、フェイセズが放送に値するほど〈真剣〉なバンドではないとして出演を却下したが、ジョン・ピールがバンドを擁護し、1970年3月9日のBBCでの初セッションの実現のために多くの手助けをしたからだ。
ライナーノーツでバンドは、ジョン・ピールの役割を感謝の気持ちで受け止めている。ロッド・スチュワートは「ジョン・ピールがいなかったら、フェイセズはブレイクしなかっただろう」とコメントしており、ロニー・ウッドは「彼はフェイセズに最初のブレイクするきっかけを与えてくれた」と続けている。そしてケニー・ジョーンズは、「ジョン・ピールは、イギリスのマスコミや彼のショーで、フェイセズを大いに助けてくれた」と語っている。
本作は、バンドの結成と急成長を捉えた作品である。強烈なクリエイティビティが漲る時期にあった彼らを窺い知ることができるコレクションで、この時期にフェイセズの4作のスタジオアルバム（『First Step』『Long Player』『A Nod Is As Good As A Wink... To A Blind Horse（邦題：馬の耳に念仏）』『Ooh La La』）が生まれ、そしてロッド・スチュワートがバンドのほとんどのメンバーと録音したソロアルバム（『Gasoline Alley』『Every Picture Tells A Story』『Never A Dull Moment』『Smiler』）がリリースされた。
また本作には、“Bad ‘N’ Ruin”“Had Me A Real Good Time”“Miss Judy’s Farm”“Too Bad（邦題：ひどいもんだよ）”、そしてアメリカでゴールド認定シングル、イギリスでトップ10入りした“Stay With Me”など、ファンのお気に入りの曲のライブバージョンが収録されている。“(I Know) I’m Losing You”や全米No. 1ヒット曲“Maggie May”など、ロッド・スチュワートのソロ曲もいくつか演奏された。
コレクションを締めくくるのは、ジョン・ピールのクリスマスキャロルコンサートだ。もともと1970年のボクシングデーに放送されたこのユニークなホリデーパフォーマンスは、ロッド・スチュワートが歌う“Away In A Manger”や、フェイセズと彼らのローディー、ジョン・ピール、そしてT・レックスのマーク・ボランなどを含む合唱団が歌うクリスマスキャロルメドレーをフィーチャーしている。
Blu-ray Discには1972年4月に「サウンズ・フォー・サタデー」へ出演したバンドの映像を新たに復元したものが収録されており、このコンサートでは“Borstal Boys”の最高潮に達したパフォーマンスが披露された。世代を超えてインスピレーションを与え続けるロックンロールの威勢の良さと喜びに満ちた精神を放つ彼らの姿を堪能できる作品となっている。
また本作には、存命のバンドメンバーからの新しい解説と、ロニー・レイン、イアン・マクラガン、そして伝説的なBBCラジオパーソナリティであるジョン・ピールのアーカイブからの引用が掲載された48ページのブックレットが収録される。これまでに見たことがない多くの写真を惜しみなく掲載されたこのブックレットでは、彼らのBBCでのすべてのセッション、コンサート、放送について詳しく説明されている。さらにBBCのアナウンサー、ゲイリー・クロウリーによる詳細なライナーノーツも掲載されており、フェイセズのBBCコンサート出演のすべてをプロデュースしたジェフ・グリフィンへの新しいインタビューも含まれている。
本作は、輸入盤国内仕様の完全生産限定国内盤としてリリースされる。なお輸入盤は、9月6日にリリースされる予定だ。
RELEASE INFORMATION
■国内盤（8CD/BD）
リリース日：2024年9月25日（水）
品番：WPZR-31020/8
価格：22,000円（税込）
完全生産限定／輸入盤国内仕様／封入特典予定／未発表音源多数収録／英文ライナーノーツ翻訳・日本盤独自ライナーノーツ・歌詞・対訳付
■輸入盤
リリース日：2024年9月6日（金）
■デジタル配信
リリース日：2024年9月6日（金）配信開始
TRACKLIST
Disc One
John Peel’s Sunday Concert (Broadcast July 5, 1970)
1. ユーア・マイ・ガール / “You’re My Girl (I Don’t Want To Discuss It)” *
2. ウィキッド・メッセンジャー / “Wicked Messenger” *
3. デヴォーション / “Devotion” *
4. イッツ・オール・オーヴァー・ナウ / “It’s All Over Now” *
5. フィール・ソー・グッド / “I Feel So Good” *
John Peel’s Sunday Concert (Broadcast November 29, 1970)
6. カントリー・コンフォート / “Country Comfort”
7. ユーア・マイ・ガール / “You’re My Girl (I Don’t Want To Discuss It)”
8. トゥー・マッチ・ウーマン / ストリート・ファイティング・マン / “Too Much Woman (For A Henpecked Man) / Street Fighting Man”
9. 恋することのもどかしさ / “Maybe I’m Amazed”
10. アラウンド・ザ・プリンス / カントリー・ホンク / ガソリン・アレイ / “Around The Plynth / Country Honk / Gasoline Alley”
Disc Two
John Peel’s Sunday Concert (Broadcast May 23, 1971)
1. ユーア・マイ・ガール / “You’re My Girl (I Don’t Want To Discuss It)” *
2. カット・アクロス・ショーティー / “Cut Across Shorty”
3. むなしい恋 / “Love In Vain”
4. バッド・アンド・ルーイン / “Bad ’n’ Ruin” *
5. イッツ・オール・オーヴァー・ナウ / “It’s All Over Now” *
6. リアル・グッド・タイム / “Had Me A Real Good Time” *
7. アイム・ルージング・ユー / “(I Know) I’m Losing You” *
8. フィール・ソー・グッド / “I Feel So Good” *
Disc Three
Sounds For Saturday (Broadcast April 1, 1972)
1. 3つのボタン / “Three Button Hand Me Down” *
2. 恋することのもどかしさ / “Maybe I’m Amazed”
3. トゥー・マッチ・ウーマン / ストリート・ファイティング・マン / “Too Much Woman (For A Henpecked Man) / Street Fighting Man” *
4. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm”
5. むなしい恋 / “Love In Vain” *
6. ステイ・ウィズ・ミー / “Stay With Me”
7. アイム・ルージング・ユー / “(I Know) I’m Losing You”
Disc Four
John Peel’s Sunday Concert (Broadcast February 26, 1972)
1. イントロ / ユーア・マイ・ガール / Intro / “You’re My Girl (I Don’t Want To Discuss It)” *
2. 3つのボタン / “Three Button Hand Me Down” *
3. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm” *
4. メンフィス、テネシー / “Memphis, Tennessee” *
5. ギヴ・ミー・ザ・ムーンライト / “Give Me The Moonlight” *
6. ひどいもんだよ / “Too Bad” *
7. ラスト・オーダー・プリーズ / “Last Orders Please” *
8. デヴォーション / “Devotion” *
9. ザッツ・オール・ユー・ニード / カントリー・ホンク / ガソリン・アレイ / “That’s All You Need / Country Honk / Gasoline Alley” *
10. アイム・ルージング・ユー / “(I Know) I’m Losing You” *
11. ステイ・ウィズ・ミー / “Stay With Me” *
12. リアル・グッド・タイム / “Had Me A Real Good Time” *
13. アンダーニース・ザ・アーチーズ / “Underneath The Arches” *
14. エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー / “Every Picture Tells A Story” *
Disc Five
In Concert (Recorded February 8, 1973) not originally broadcast
1. シリコン・グロウン / “Silicone Grown” *
2. いとしのシンディ / “Cindy Incidentally” *
3. エンジェル / “Angel” *
4. メンフィス、テネシー / “Memphis, Tennessee” *
5. トゥルー・ブルー / “True Blue” *
6. アイド・ラザー・ゴー・ブラインド / “I’d Rather Go Blind” *
7. ユーア・マイ・ガール / “You’re My Girl (I Don’t Want To Discuss It)” *
8. トゥイスティン・ザ・ナイト・アウェイ / “Twistin’ The Night Away” *
9. イッツ・オール・オーヴァー・ナウ / “It’s All Over Now” *
10. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm” *
11. 恋することのもどかしさ / “Maybe I’m Amazed” *
12. 3つのボタン / “Three Button Hand Me Down” *
13. アイム・ルージング・ユー / “(I Know) I’m Losing You” *
Disc Six
In Concert (Broadcast April 21, 1973)
1. シリコン・グロウン / “Silicone Grown” *
2. いとしのシンディ / “Cindy Incidentally” *
3. メンフィス、テネシー / “Memphis, Tennessee” *
4. イフ・アイム・オン・ザ・レイト・サイド / “If I’m On The Late Side” *
5. 俺のせいだ / “My Fault” *
6. ザ・スティーラー / “The Stealer”
7. ボースタル・ボーイズ / “Borstal Boys”
8. エンジェル / “Angel”
9. ステイ・ウィズ・ミー / “Stay With Me”
10. トゥルー・ブルー / “True Blue”
12. トゥイスティン・ザ・ナイト・アウェイ / “Twistin’ The Night Away” *
13. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm”
14. ジェラス・ガイ / “Jealous Guy”
15. ひどいもんだよ / “Too Bad”
Disc Seven
Top Gear (Broadcast March 28, 1970)
1. ウィキッド・メッセンジャー / “Wicked Messenger” *
2. デヴォーション / “Devotion”
3. シェイク、シャダー / “Shake, Shudder, Shiver”
4. パイナップル＆ザ・モンキー / “Pineapple And The Monkey” *
Dave Lee Travis (Broadcast March 15, 1970)
5. 3つのボタン / “Three Button Hand Me Down” *
6. フライング / “Flying”
7. ウィキッド・メッセンジャー / “Wicked Messenger” *
Top Gear (Broadcast September 19, 1970)
8. リアル・グッド・タイム / “Had Me A Real Good Time” *
9. アラウンド・ザ・プリンス / ガソリン・アレイ / “Around The Plyth / Gasoline Alley”
10. カントリー・コンフォート / “Country Comfort” *
Top Gear: John Peel’s Christmas Carol Concert (Broadcast December 26, 1970)
11. アウェイ・イン・ア・マンガー / “Away In A Manger” – Rod Stewart *
12. ゴッド・レスト・イェ・メリー、ジェントルメン / ウェンセスラスはよい王様 / きよしこの夜 / 神の御子は今宵しも / “God Rest Ye Merry Gentlemen / Good King Wenceslas / Silent Night / O Come All Ye Faithful” – Faces & Choir *
Disc Eight
Sounds Of The Seventies (Broadcast May 3, 1971)
1. リアル・グッド・タイム / “Had Me A Real Good Time” *
2. むなしい恋 / “Love In Vain” *
3. オー・ロード・アイム・ブラウンド・オフ / “Oh Lord I’m Browned Off” *
4. 恋することのもどかしさ / “Maybe I’m Amazed” *
Top Gear (Broadcast October 6, 1971)
5. ステイ・ウィズ・ミー / “Stay With Me”
6. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm”
7. マギー・メイ / “Maggie May”
Blu-ray
Sounds For Saturday (Broadcast April 1, 1972)
1. 3つのボタン / “Three Button Hand Me Down” *
2. 恋することのもどかしさ / “Maybe I’m Amazed”
3. トゥー・マッチ・ウーマン / ストリート・ファイティング・マン / “Too Much Woman (For A Henpecked Man) / Street Fighting Man” *
4. ジュディズ・ファーム / “Miss Judy’s Farm”
5. むなしい恋 / “Love In Vain” *
6. ステイ・ウィズ・ミー / “Stay With Me”
7. アイム・ルージング・ユー / “(I Know) I’m Losing You”
*Previously Unreleased
PROFILE: FACES
1965年、スティーヴ・マリオットが中心となって、前身となるスモール・フェイセズを結成。R&Bをベースにしたサウンドで人気を集めたが、1969年にマリオットが脱退。後任として後にザ・ローリング・ストーンズに加入するロン・ウッド（ギター）とロッド・スチュワート（ボーカル）を迎え、バンド名もフェイセズに改める。1970年に『First Step』でデビューし、ロンとロッドがロニー・レイン（ベース）、ケニー・ジョーンズ（ドラムス）、イアン・マクレガン（キーボード）とともに醸し出す華やかでブルージーなロックンロールバンドにシフトし、確固たる地位を築いた。翌1971年に発表したシングル“Stay With Me”が全英で大ヒットを記録したが、ロニー・レインが脱退。1973年、フリーに参加していた日本人ベーシストの山内テツを迎えて活動を続けたが、1975年に解散した。
ワーナーミュージック・ジャパン オフィシャルサイト：https://wmg.jp/faces/
オフィシャルサイト：https://www.theofficialfaces.com/
YouTube：https://www.youtube.com/channel/UCmQ1F3mlOlAR4Njn39lf9cw
Facebook：https://www.facebook.com/FacesBand/
Instagram：https://www.instagram.com/the_official_faces/
