ソン・ハローチョやインディー・ポップなど色とりどりな要素を有機的に結び付けて個性的な音世界を構築するメキシコ生まれの才媛が、またもや魅力的な作品を届けてくれた。モントリオール、バルセロナ、メキシコシティなどで録音されたこの2作目には、ボサノヴァにも通じるアコースティック系やめくるめくオーケストラル・ポップなど彼女の懐の深さを証明する雑多な曲調が並んでいるが、歌声が郷愁や穏やかさ、繊細さに切なさなど多彩な表情を湛えつつより自由さと大胆さを帯びている点に注目したい。ダークな彩りに包まれた“Good Luck, Good Night”での官能的な目つきにはスコンと射抜かれた。