ダニー・ブラウンとの絡みも記憶に新しいハイパーポップ/デジコア文脈のキーパーソンによるニュー・アルバムは、90年代のベックにも通じるジャンクなオルタナ色を強めた前作『Wallsocket』(2023年)の反動か、光沢あるサウンドデザインが前景化したプラスチックなダンス・ポップ作品に。オートチューンによって変容していくヴォーカルとジャンルが溶解したカオスな装いは損なうことなく、ハウシーな“Hollywood Forever”からかつてのジャスティン・ティンバーレイクを思わせる“Do It”まで、よりキャッチーに突き抜けた印象。不安も焦燥も吹き飛ばす躁的なエネルギーが快い。