ピアニスト、コンポーザー、SSWとして活動する傍ら大学教授として教鞭を執るゼー・ミゲル・ヴィズニキと80年代サンパウロを席巻したムーヴメント、“ヴァングアルダ・パウリスタ”の中核を担っていたシンガー、ナー・オゼッチ、共に知性と芸術性を兼ね備えた両者による共演作。様々な意匠を凝らしたゼー・ミゲル・ヴィズニキの楽曲をナー・オゼッチが歌うというコンセプトで、エキセントリックで先鋭的なアプローチから叙情的なチェンバー・ポップなど、現在活況を呈するサンパウロ音楽シーンの充実ぶりが窺える内容。ヴィズニキの詩的な世界観がより理解できる対訳付きが嬉しい一枚です。