〈上質な音楽に浸る特別な日曜日〉をテーマに、トラヴィス、ベン・ワット&バーナード・バトラー、ジョン・グラント、ラプスリーの4組が出演し、歌と演奏をじっくり堪能できる〈Hostess Club Presents Sunday Special〉が、4月10日(日)にTOKYO DOME CITY HALLで開催される。Mikikiでは、この〈Sunday Special〉を総力特集。第1回の出演アクト紹介、第2回のジョン・グラント本邦初インタヴューに続き、この第3回では世代の異なる2組の座談会を実施した。
ご協力いただいたのは、Chocolat & Akito meets The Mattson 2名義でセルフ・タイトルのニュー・アルバムをリリースした片寄明人&ショコラに、〈架空の街Awesome Cityのサウンドトラック〉をテーマに、国内外のトレンドを巧みに採り入れて人気バンドに成長したAwesome City Club(以下ACC)からatagi、PORIN、マツザカタクミの3名。さらに、初の試みである〈Sunday Special〉のコンセプトを知るために、同イヴェントの企画/プロモーションを担当するHostessの近藤彩乃さんにも参加していただいた。熱心な洋楽リスナーである両者に、カジュアルで落ち着いたムードの〈Sunday Special〉はどう映ったのか。今回は東京・恵比寿BATICAをお借りして、イヴェント/ライヴの見どころや、出演アーティストにまつわるエピソードなどを語ってもらった。 *Mikiki編集部
★第1回:出演アーティスト紹介編はこちら
★第2回:ジョン・グラント本邦初インタヴューはこちら
5人が抱くHostessへの印象と、
〈Sunday Special〉の企画意図
――まずは、Chocolat & AkitoとACCの馴れ初めから教えてもらえますか?
片寄明人「ACCのイヴェントに、僕がやっているGREAT 3を呼んでいただいたことがあって。そのときに知り合ったんですけど、個人的に彼らのことは結構前から知っていました。ドラムの(白根)賢一の家で、『愛の関係』(2014年)の制作のためのミーティングをしていたとき、彼がACCのインディーズ時代の映像を見せてくれたんだよね。〈若いのに、こんなカッコイイことやってる連中がいるよ〉って。それで名前を知って、いろいろなところで見かけるようになって。だからライヴに呼んでもらえたときはとっても嬉しかったです。AORやブラック・ミュージックのエッセンスを、最先端のバンド・サウンドに上手く消化していくACCの方法論って、僕らの時代はあんまりないことだったんですよね」
マツザカタクミ「僕らはもちろん、片寄さんのこともGREAT3のこともよく知ってました。『愛の関係』が出たときは、〈自分たちがやりたいことと似てるなあ〉というか、シンパシーを感じるものがあって。大先輩ですけど」
atagi「イヴェントの企画を立ち上げた時から、〈いつかお呼びしたい〉ってメンバーと話してたんです」
PORIN「私は『愛の関係』で初めて知りました。あと、janくん(GREAT 3のベース)のことは知っていたので、その繋がりで」
片寄「janとPORINさんはきっと同い年だよね、彼は90年生まれだから」
――じゃあ、今日は思う存分に音楽談義をしてもらえたらと(笑)。みなさん、Hostessというレーベルについてはどんな印象ですか?
片寄「Hostessといえば、とにかく良質なミュージシャンが多いというイメージです。ヘンに持ち上げるわけじゃないけど(笑)。ただ、僕自身は〈Hostess Club Weekender〉(以下HCW)には行ったことないんですよね。ショコラは1回あるんだっけ?」
ショコラ「私はダーティ・プロジェクターズが出演した回(2013年2月の第4回)にお邪魔して。というのも、友人が彼らのPAをやってたんです。それで、〈せっかくだから一緒にご飯食べよう〉となって、待ち合わせした場所にダーティ・プロジェクターズのメンバーもいて(笑)。女の子メンバー3人とプリクラ撮ったりしました」
PORIN「えー、いいなー(笑)!」
――特にお気に入りのバンドはいますか?
atagi「ボン・イヴェールもチャーチズもHostessですよね。この間のライヴとか、僕らもちょくちょく行かせてもらってます」
PORIN「〈HCW〉は4、5回行ってます。印象に残っているのはブロンド・レッドヘッドとキャットパワーが出た回(2014年6月の第8回)ですね」
atagi「僕はテンプルズが出演した回(2013年11月の第6回)に初めて行きました。(会場の)恵比寿ガーデンホールも初めてだったんですけど、雰囲気もすごくいいなと思って。いわゆる、Tシャツに短パンでワーッと盛り上がる感じではなくて(笑)、もうちょっとみんなオシャレして観ている感じが、日本っぽくなくていいなと」
片寄「僕らはフォクシジェンがとにかく大好き。ライヴも観てみたいな。ところで今回の〈Sunday Special〉は〈HCW〉と何が違うんですか?」
近藤彩乃(Hostess)「これまで〈HCW〉では土日の2日開催というのが基本だったんですが、今回は〈Sunday Special〉ということで、日曜日に1日ゆったり観てもらいたいというのがコンセプトとしてあって。〈HCW〉も、昨年から1日5組出演していたのを4組にして、そのぶん密度をより濃いものにする方向にしていて、〈Sunday Special〉もその路線を引き継いでいます。〈日曜日とか、チルな感じでいいよね〉みたいな(笑)」
片寄「こういうショウケースみたいなイヴェントはいいですよね。観たいバンドを一度に観られるのはラッキーな気もしますし」
――最近の〈HCW〉だと、会場は新木場STUDIO COASTが定着していましたよね。今回、TOKYO DOME CITY HALLを選んだ理由は?
近藤「やはり、じっくり聴いてもらいたいという思いからですね。全席指定ではないのですが、STUDIO COASTに比べたらイス席が多いというのが決め手として大きかったです。また、ホールとしてしっかりと環境が整備されている会場なので、いつものライヴよりも落ち着いた雰囲気に浸っていただける点も重視しました」
ショコラ「イスは大事だよね」
片寄「そうそう、われわれ世代はイスがほしい(笑)。座りつつ、踊りたくなったら踊るというのが最高なスタイルかもしれないね」
――元気な人はフロアで踊りながら楽しむこともできるし、若いオーディエンスが着席スタイルのライヴを味わう機会にもなりそう。
atagi「確かに、Billboard-LIVEとかに行くと〈こういうのもいいな〉って思いますもんね」
片寄「でも、みんなはイスなんていらないでしょう(笑)?」
マツザカ「僕は基本イス推しです(笑)」
ヘッドライナー以外にも見どころたっぷり!
いま注目したい良質なソングライターが集結
――ラインナップはどのように決まっていったんですか?
近藤「まず、トラヴィスの新作『Everything At Once』が4月29日にリリースされるということで、彼らをヘッドライナーにすることが決まりました。第5回の〈HCW〉(2013年6月)でヘッドライナーをやってもらったこともあり、Hostessとも付き合いの長いバンドです」
――前回の来日公演でもそうでしたが、とにかく〈いい歌、いい演奏〉をブレずにやり続けているバンドですよね。グラスゴーという土地柄なのか、あれだけビッグな存在になっても、偉ぶるところがまったくないのも魅力です。
近藤「出演アーティストのセレクトは社長のプラグが決めているのですが、〈トラヴィスがメインなら、良質なソングライターをテーマにしよう〉と。それからすぐに、ちょうどベン・ワットの新作『Fever Dream』が出ることも決まったんです。あと、ジョン・グラントの最新作『Grey Tickles, Black Pressure』は輸入盤が昨年リリースされてから、内容があまりにも素晴らしいのでオフィス内でも繰り返し流れていて。彼も本当に優れたソングライターなので、これは出演してもらうしかないよね!ということで、今回の来日タイミングで初の日本盤化まで決まりました。そしてラプスリーは、アデルの所属するXLからデビュー・アルバム『Long Way Home』をリリースしたばかり。いろんなタイミングがうまい具合に重なって、一貫性のあるラインナップとなりました」
片寄「ジョン・グラントはこれまでちゃんと聴いたことがなかったのですが、素晴らしいですね。エレクトロニックな曲と、非常にオーセンティックな曲が同居していて、オーガニックなサウンドの中に、僕からすると異常なバランスのシンセが入ってきたりもする。普通のいい楽曲を、こうやって崩していくことで異空間に持っていくことができるんだなーと。そのへんのセンスがとても好きです。特に“Global Warming”という曲が、ちょっとセルジュ・ゲンスブールやショーン・レノンの2作目(2006年作『Friendly Fire』)みたいでとてもいい曲でしたね。壮大で哀愁があって」
PORIN「ジャケットとかを見ても、キャラが立ってそうですよね(笑)。“Down Here”のミュージック・ビデオもすごく可愛かった」
atagi「ラプスリーはサウンド・プロダクションも凝っていますよね。コーラスで男性ヴォーカルをフィーチャーしているのかと思いきや、自分の声をピッチシフトで下げて使っていたり。ちょっと耳に引っ掛かる、違和感のあるサウンドを入れてくるセンスがいいなと思いました」
マツザカ「“Operator (He Doesn't Call Me)”っていう曲がすっごい良かった」
PORIN「私も泣きそうになった!」
ショコラ「すごくいい声ですよね。作曲家としても、19歳とは思えない」
片寄「96年生まれだって。でも、janにしてもPORINさんにしても、90年代生まれの人たちの音楽センスは結構すごいなあって思う。親もロックを知っている世代でしょう? 親が持っているレコードのなかからおもしろい音楽を見つけつつ、YouTubeとかで時代や国、ジャンル関係なく、いい音楽をフラットに追求してきた世代なのかな。あと最近は、メロディーのセンスが復活してきている気がしますね。2000年代の途中までは、どちらかというとビートに特化したサウンドが多かった気がするんですよ。ヒップホップの影響も大きかったと思うんですけど」
ショコラ「うんうん」
片寄「〈いいメロディー〉っていうのがあまり求められてなかったというか。ここ数年は新人も含めて、メロディーに回帰している感じはあるよね。コンピューターが自動で作れない最後の要素が〈いいメロディー〉だって僕は信じたいし、人間の力が一番活かされるべきところなのかもしれない。そこに立ち戻っている人の一人がラプスリーなのかなって」
マツザカ「それと、〈声〉の在り方にどんどん多様性が出ているなと思います。すごくファットな声がまた評価されている印象がありますね。〈甘くて太い〉とか。いままでには感じなかった波があるのかなって。まだ日本には、そういうアーティストが少ないけど」
片寄「ジェイムズ・ブレイクみたいな音楽をやっている人が、〈そこまで歌うの?〉っていう驚きとかね。で、その声を自由自在に加工しちゃうのがいまっぽいなと思う。ラプスリーとか、ライヴはどんなふうにやるのかも非常に興味深いですね。FKAツイッグスも、〈こういうスタイルでライヴを見せるのか!〉と思ったし。ブラッド・オレンジもそうだけど、彼らは自由じゃないですか。通常のバンド編成にこだわらず、パッドとかも使いながら表現する。そういう若い世代のライヴのやり方はとても興味深いところだな。単に同期させるのではなく、エレクトロな素材をどれだけ肉体的に表現するのか、とか。パッドで叩けば当然リズムのヨレもあって、それを含めてのグルーヴになってくる。無機的な音色とオーガニックなグルーヴっていう、そのバランスがいいよね」
atagi「言われてみれば、最近の音楽にあるリズムの〈ヨレ〉って気持ち良いですよね」
片寄「ヒップホップで言うところのJ・ディラ的なビートもそうだし、僕が子供の頃はプリンスがそれを意識的にやっていた。打ち込みの音なんだけど、手で叩いてるからヨレてるんだよね。もしかしたら、そういう人間的なグルーヴこそが時代を超えるというか、20年30年経っても新鮮に聴こえるのかも。ディアンジェロ『Voodoo』(2000年)を聴いた当時も、まずあのビート感に驚いたよ。〈あえてヨレさせてるよね!?〉って、みんなで議論したのを覚えてる(笑)」
マツザカ「音数がシンプルになってきて、そうするとヨレやハモリの響き、シンセの積み方とか、そういうものがグッと前に出てきている。そういう音楽がトレンドな気がします」
Chocolat & Akito世代の憧れ、
ベン・ワットにまつわるエピソード
――トラヴィスとベン・ワットに関してはいかがですか?
マツザカ「やっぱりトラヴィスいいですよねぇ~。最近、こういうストレートなバンド・サウンドを聴いてなかったんですけど、古臭くも感じないし、〈フジロック〉で観たときも思ったんですけど、スケールがデカイ感じというか。潜在的にいいなって思わせる何かがある」
atagi「〈王道感〉があるよね(笑)」
片寄「実はトラヴィスのアルバムを一枚も持ってなくて、今回初めてじっくり聴いたんですが、やはりその王道感の良さを感じましたね。多くの人に愛される理由っていうのがよく理解できましたよ」
近藤「今年はトラヴィスがデビュー・シングルをリリースしてから、20周年の節目を迎えるんです。ニュー・アルバムの『Everything At Once』も素晴らしい内容ですし、日本で初披露となる新曲にも注目してみてください!」
atagi「あと、ベン・ワットってエヴリシング・バット・ザ・ガール(以下EBTG)の人なんですね。僕、実は彼のソロの音源を聴いたことがなくて、調べてたらEBTGの人だとわかって。最近の作品はずいぶん印象が変わりましたよね」
片寄「そうだね。(ソロでの)ファースト・アルバム『North Marine Drive』がリリースされたのが83年だったかな。それはいわゆるネオ・アコースティックの元祖でね。ほぼ弾き語りのアルバムだったんですよ。僕にとってはマスターピース。おそらく、もっともよく聴いたアルバムの一つというくらい」
ショコラ「いまでもよく家のターンテーブルに乗っかってるね」
atagi「EBTGの最初のアルバム(84年作『Eden』)が発表されたときに、大興奮したポール・ウェラーが、大学の学園祭か何かのライヴに飛び入りで出演したんですよね」
片寄「そうそう。ポール・ウェラーはスタイル・カウンシルの『Cafe Bleu』(84年)に、EBTGの2人をゲストに招いているしね。『North Marine Drive』は、日本だとフリッパーズ・ギターなんかにも大きな影響を与えてるはず。この間のベン・ワットの来日公演には小山田(圭吾)くんも観に行ったと言ってたな。一昨年にリリースされた『Hendra』は31年ぶりだったんでしょう? 僕ら世代にとっては、〈あのベン・ワットのセカンド・アルバムが!〉っていう、ものすごい衝撃でしたよね。『North Marine Drive』とまた雰囲気が全然違うことにも驚いた。ただ、こういうシンガー・ソングライターはイギリスには昔からいるんだよね。クリス・レアやジョン・マーティンとか。哀愁があって、正統派な楽曲っていうのかな。アメリカでいうとニール・ヤングにも通じるような」
マツザカ「牧歌的な感じもあって」
片寄「英国トラッド・フォークの影響なのかな。ブルージーな『Hendra』もギター1本で弾き語ったら、メロディー的には『North Marine Drive』とさほど変わらないのかもしれないって思いますね。こんなに早く次の作品が聴けるなんて思ってもいなかったから、ニュー・アルバムが楽しみです」
――片寄さんは、前回のベン・ワットの来日公演でサポート・アクトを務めたんですよね?
片寄「そうなんです、GREAT3で。正直おこがましい話で、僕がファン(の立場)だったら、知らないバンドが出てきたら嫌だろうなって思ったんですけど(笑)。でも本当に好きだったので、思いきって引き受けました」
PORIN「どんな方たちなんですか?」
片寄「本当に地に足の付いた、いい人たち。まず、バンドは3人編成だったんだけど、それ以外にマネージャーとかは帯同していなくて、3人だけで日本に来ていた。だから自分で楽器を持ってきて、セッティングもしてるんですよ。ギターのバーナード・バトラーはスウェードのメンバーだから、僕らからすればオアシスやレディオヘッド級の人なんだけど、彼も自分でギター背負って、エフェクター・ケースを引き摺って」
atagi、マツザカ、PORIN「へぇー!」
片寄「それに、オープニング・アクトの演奏って、(メインのバンドは)そんなに熱心に観てくれないことがほとんどなんだけど、GREAT3が演奏しているときに、ステージの袖でベンがじーっと見守ってくれていることに気が付いてね(笑)。終わった後も嬉しい感想を言ってくれて。こっちはただのファンだから、家にあるレコードを片っ端から持って行って、全部にサインしてもらったんだけどね(笑)」
全員「ハハハハ(爆笑)!」
マツザカ「歌詞カードを読んだら、ヴェテランなのにすごくわかりやすい言葉を使ってて、テーマもシンプルだし。それも好感が持てました」
ショコラ「MCでも、次に歌う曲の歌詞を紹介してたりしてましたよね」
片寄「ああ、そうだったね。日本人にわかりやすいよう、平易な英語を使ってね。彼は文才もあるから、言葉のセンスも素晴らしい。本も何冊か書いてるんだよね。かつて大病を患って死にかけたことがあって、その闘病体験を描いた本『Patient』も本国で話題になっていました」
近藤「ちなみに、前回はドラマーとバーナード・バトラーの3人編成でしたが、今回は4人編成のバンドで来るので、楽しみにしていてください!」
片寄「ドラマーは確か、シャーデーでも叩いてた人でしたよね?」
近藤「そうです! ドラムは前回に引き続きマーティン・ディッチャムで、それに加えて今回はママズ・ガンなどで活躍したベーシストのレックス・ホランも一緒にやってきます」
片寄「なんか、ネオアコというとなんとなくヘタウマ的なイメージがあったんだけど、とんでもない。ギター1本で歌っても味わいがあって、素晴らしい演奏だったし、バーナードの音色もすごかった。1音爪弾いただけで、〈うわ~、いい音してるなぁ! 本物だ!〉って思ったもん(笑)」
ショコラ「ベンとバーナードの相性も良かったよね」
片寄「いまは、シミュレーターを使えば何でも再現できてしまう時代だけど、だからこそ本物の音を浴びるっていうのは貴重な体験だと思いますね。ベン・ワットのライヴには、観る者を必ず感動させる魅力があるので、知らなかった人にも是非観てもらいたいです」
〈Sunday Special〉とも共振?
Chocolat & AkitoとACCの近況
――ところで、片寄さんとショコラさんは、Chocolat & Akito Meets The Mattson 2名義で、同名アルバムを最近リリースされましたね(レヴューはこちら)。
片寄「はい。PORINさんにも推薦コメントをもらって。ありがとうございます(笑)」
PORIN「いえいえ光栄でした! 曲はいつもどうやって書かれてるんですか?」
片寄「普段は2人で書いてるんですけど、今回のアルバムに関してはマットソン2という、トロ・イ・モワやトミー・ゲレロとかと一緒にやっているLAの2人組が先にトラックを送ってきて。その上にメロディーを乗せて仕上げていくというやり方だったんです。だから、自分の好きなコード進行や手癖とかが一切ないところで、自分のメロディーを編み出していくというのが新鮮でしたね」
マツザカ「結構、短期集中で作られたんですか?」
片寄「実は8年くらい前からやってて」
PORIN「えっ、そうなんですか?」
片寄「最初はMySpace経由でマットソン2からメッセージが来て。〈(Chocolat & Akitoは)すごく曲がいいから、これから作る僕らのファースト・アルバムで1曲コラボしてほしい〉って。それでトラックが送られてきて、メロディーを乗せてといったやり取りをしたんだけど、結局それは使われなかったんだよね。そこから、〈別で1枚アルバム作ろう〉という話になったまま、かなり時間が経っちゃったんです。ただ、歌詞を含めて半分以上は去年作りました」
――ツアーの予定は?
片寄「彼らが5月末に来日して全国ツアーを一緒にやろうと思っています。僕らの出会いもそうだけど、外国の連中も日本の音楽にすごく興味を持っている人が多いと思う。ACCみたいなバンドが好きな人も世界中にたくさんいるんじゃないかな。いまはインターネットのおかげであらゆる垣根が崩れてる実感があるから、僕らも固定観念に囚われず、いろんな活動をしていきたいなと思っています」
――ACCの近況は?
マツザカ「新しいシングル“Vampire”が出ました!」
atagi「今回は初の試みとして、いろんなクリエーターの人と、サウンドメイキング以外の部分でもコラボしていて。これまで自分たちだけでやってきたことを、もう一つタガを外して、新しい風を呼び込みたいなと思っています。ACCのいろんな面を見せられるシングルになりました」
PORIN「Hostess さんは、今後どんなアーティストを呼ぶ予定ですか?」
近藤「単独では、テーム・インパラやミステリー・ジェッツが決まっています。夏以降もいろいろとイヴェントをやっていく予定なので、ぜひよろしくお願いします!」
※詳しくはこちら
PORIN「いいですね~。今日のお話を聞いてたら、〈Sunday Special〉にもめっちゃ行きたくなりました!」
atagi「入場のときに、片寄さんの解説入りのしおりを配布してほしいです(笑)」
マツザカ、PORIN「あ、それ欲しい(笑)!」
Hostess Club Presents Sunday Special
日時/会場:2016年4月10日(日) TOKYO DOME CITY HALL
開場/開演:12:00/13:00
出演:トラヴィス/ベン・ワット・バンドfeat.バーナード・バトラー/ジョン・グラント/ラプスリー
チケット(税込/1D別):スタンディング/8,500円、指定席/9,500円
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★第1回:出演アーティスト紹介編はこちら
Chocolat & Akito meets The Mattson 2 Japan Tour 2016
5月26日(木) 愛知・名古屋K.D. ハポン
5月27日(金) 大阪・東心斎橋Conpass「TONE FLAKES Vol.98」
5月28日(土) 神奈川・逗子Surfers
5月30日(月) 福岡・Brick
5月31日(火) 広島・Club Quattro
6月2日(木) 東京・原宿Astro Hall
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Awesome Talks -One Man Show 2016-
6月25日(土) 大阪・心斎橋JANUS
6月26日(日) 愛知・伏見JAMMIN
7月3日(日) 福岡・Drum Be-1
7月8日(金) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
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