ミニマル・テクノ・ユニットのノーゼでも活躍するコンポーザーが放ったニュー・アルバム。優美なピアノの旋律に導かれた淡いダウンテンポを基調としつつ、ジャズやミュゼット、シャンソンの要素も採り入れたサウンドは、どこか懐かしくてメランコリックだ。しかもポール・キャラック製のメロウ・グルーヴ“How Long”を再構築したような同名曲もあったりして、抑制された音のなかに懐の深さを感じさせる。