6枚目のフル・アルバムは〈きえた〉と読む。サポート・ギタリストが正式加入してバンドの骨格が固まったせいか、ラフなライヴ感の溢れる冒頭3曲をはじめ、開放感が全編に漂う聴き応え。ファンキーな“シェア”やレゲエ風の“愛された日々”などいつになく肉体的なグルーヴもカッコイイ。とはいえ歌詞は望んでも届かないもどかしい愛の歌ばかりで、諦念を湛えた朴訥な歌声も相変わらず。後味は苦く切ない。