タワーレコードの創始者であるラッセル・M・ソロモン氏が、2018年3月4日に亡くなりました。享年93でした。
米カリフォルニア州サクラメントの映画館〈タワーシアター〉に併設されていた、父親の経営するドラッグストア〈タワードラッグ〉内で、中古レコードを販売する〈タワーレコード・マート〉をラッセル氏が父親から任されたことからタワーレコードはスタートしました。1960年にはサクラメントに第1号店となる店舗を構え、黄色に赤い字の〈TOWER RECORDS〉のロゴも誕生しました。
開店当初からのポリシーであった〈すべてのジャンルを取り扱う〉ことは幅広い音楽愛好家に愛され、70年代には全米に進出。80年の日本の第1号店である札幌店出店を皮切りに、以降、全世界への進出を図ります。しかし90年代後半から巻き起こった巨大スーパーマーケット・チェーンによる音楽メディアの安売りや、ファイル共有サービスの普及などには勝てず、2002年に売却した日本法人を残し、米タワーレコードは2006年に2度目の破産手続きを行いました。
米タワーレコードの栄枯盛衰については映画「オール・シングス・マスト・パス」、および同映画の撮影のため来日したラッセルと監督コリン・ハンクスのインタヴューに詳しく記されています。
Mikiki編集部はラッセル・M・ソロモン氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。