生音テクノ・バンドのカフを支えるヘンドリック・ハヴコストが、地元ベルリンの女性歌手と組んだデュオ。ダパイクが主宰するモーズ・フェリーのサブ・レーベルより登場したこのデビュー作は、ポーティスヘッドっぽいダウナーなムードに包まれていて、桜の季節から凍てつく真冬へと気持ちも逆戻りだ。XXがダンサブルにフロアを攻めるいま、〈それでも部屋にこもっていたい〉と感じていた俺にとっての慰め盤。