一瞬ヤエル・ナイムやポスト・ザーズ世代に通じるフレンチなお嬢さんかと思いきや、一曲の中に色んなメロディがあるし構成は複雑だし、ピアノ、ストリングスやドラムなどなど楽器の使い方はクラシック的だし、映画音楽やミュゼットの要素も感じさせるし、聴けば聴くほどに摩訶不思議さは倍増していく。どうやらクラシックの作曲法を心得ており、この遊び心はフランク・ザッパやキング・クリムゾンから、ベースはシャンソン、イタズラ心は天然らしい。そんなクロ・ペルガグ嬢、現在24歳の〈怪物たちの錬金術〉と題されたデビュー作。母国カナダやフランスでも猛プッシュ中、10年にひとりの逸材!