独創的という言葉でさえ物足りない異端児クロ・ペルガグが波乱万丈を乗り越え完成させた最高傑作の3rdから4年ぶりとなる新作を発表。歌メロが主体だった初期と比べ、前作では重奏的なハーモニーやバンド・アンサンブルに重きが置かれていたが、本作ではその方向性を全面的にシンセを用いて推し進めている。歌以外すべてプログラミングとシンセなんて曲もあってかなりハマっている様子だが、明らかな電子音であっても音色に体温を感じるのが不思議だ。音使いもクラシック的であったり効果音的であったりとやはり奔放。どんな音が鳴らさらてるかひとつずつチェックしながら聴くのも楽しい作品だ。