あのスターレス髙嶋(髙嶋政宏)が推薦文を寄せるプログレ・バンドの4作目は、作家・伊東潤の歴史小説「武田家滅亡」のサントラ的役割も持ち、伊東が2曲で作詞に参加。例えばELPの『Tarkus』が〈タルカス〉という怪物の誕生から栄枯盛衰を描いているとしたら、このアルバムは〈武田勝頼版タルカス〉とも呼んでもいいかもしれない。楽曲は和風ではなく、かつての王道プログレを踏襲したサウンドで、後藤マスヒロ(ドラムス/ex.頭脳警察、ex.人間椅子)を始め演奏陣は本格派。アニメ版〈ジョジョ〉のエンディングがイエスだったように、プログレって意外と何にでもマッチするんだなあと再認識させてくれます。