2018年6月にベルリンのパンから配信とLPで発表し、このたび日本限定でCD化されたNYに住む女性クリエイターの3作目には、徹底して不穏な空気が充満! ローレル・ヘイローのような暗めのエレクトロニカに、アルカばりの攻撃的なノイズやメアリー・ラティモアっぽいハープの音色、そしてビョーク似の歌声を加えた一枚で、文字にすると〈マジか?〉と疑われそうだが、これが大マジなんだからヤバイんだよ!
リー・ギャンブル、オブジェクト、エラースミスなど異端のエレクトロニック・ミュージックを次々と投下してシーンを騒がしているベルリンの〈パン〉。このエクスペリメンタル最前線レーベルから届けられたアースイーター話題の新作が日本限定で銀盤化した。SNSやネット上で発信される彼女自身のビジュアルもなかなかの刺激だが、IDMやアンビエント、テクノも内包するトラック上で、3オクターブのヴォーカルを妖しげに操り、聴き手の心をナーヴァスにさせる不気味さと美麗な音響を共存させる手法は強烈で、アルカ/OPN/クレインらに匹敵する衝撃。ハープやストリングスの彩りも印象的な怪作となっている。