前々作がエレポップ、前作がモダンなソウル/R&B盤ときて、今度のアルバムはオールディーズ/ソフト・ロック調。旧知のピアニスト、ティエリー・カステルとの共同プロデュースによってノスタルジックな歌世界を作り上げている。その様子は〈バカラック作品を歌う21世紀のフランク・シナトラ〉といった感じか。10年前のドックス印なサウンドが復活したような趣もあり、個人的にはニヤニヤが止まらない。