フランス人プロデューサーのデブリュートと、廃材から楽器を作って演奏していたコンゴの青年たちによるユニットの初作。ダンスホールやエレクトロを栄養源に〈ぶっ壊れるまで踊れ〉と煽る“Buka Dansa”や、南アフリカ産のゴムにも似た暗黒ハウスなど、どの曲にもゲットー臭プンプンの強烈なエネルギーが渦巻いています。自然と下半身が動いてしまうこの感じ、10年前のクドゥル人気に熱狂した方なら大好物なはず。

 


コンゴに渦巻く混沌を生々しく描き出すゲットー・ポストパンク! このデビューはかなり凄い。地元キンシャサのバンドやベース・ミュージックからの影響を消化し、廃材をカスタムしたお手製楽器で再構築する。ひしゃげたポリリズム、残響は歪み、プラスチックのボトルや鍋からはトライバルなビートが放たれる。そしてローファイなだけでなく同等に導入されるシンセやエフェクトといったデジタル・サウンドそれらをフューチャリスティックに響かせる。この確信犯的アンバランスさが彼らの最大の魅力かもしれない。メンバー間で繰り広げるコール&レスポンスも狂騒に輪をかけ血も肉も沸き踊る。