インタビュー

WIENER SANGERKNABEN 『ウィーン少年合唱団 2014 ~尊い人生』『ゴーズ・ポップ』

世界を感動させ続ける、無垢な歌声が紡ぐ名曲の数々

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 毎年4月から6月にかけて行われるウィーン少年合唱団のジャパンツアー。今年は、ハイドン組が来日した。ビリー・ジョエルの『ザ・ロンゲスト・タイム』を全員で踊りながら歌うという新しい演出に取り組み、その愛らしい姿に会場は、大いに盛り上がった。

 また、毎回“今年の歌”を決めて全公演で披露するが、今年はジブリ映画『風立ちぬ』の主題歌《ひこうき雲》が選ばれている。

 「とてもエモーショナルな歌で、最初は日本語の発音に苦戦したけれど、歌うほどに心に染みる歌だということがわかってきました」(ルーカス・S

 「悲しい物語が秘められた歌だと聞いたけれど、ただ悲しいだけではなくて、歌に込められた美しい感情が歌っていても伝わってくる歌だと思います」(タミーノ

 「僕もそう思います。歌っていると、僕自身が感動してしまう歌です」(ジョエル

 「この歌は、40年前のヒット曲だと聞きました。ヨーロッパでも僕が子供時代に流行した歌がリバイバル・ヒットして、僕の子供が今聴いているという現象が時どき起きます。この歌のメロディが持つ普遍性が子供達の心に訴えかけているのではないでしょうか」

 最後の言葉は、ウィーン少年合唱団の芸術監督でもあるヴィルト団長の発言だが、インタヴューに応じてくれた団員は3人。いずれも親元から離れて寄宿舎で生活をし、会話は全てドイツ語だ。マレーシア出身のジョエルは、11歳になったばかりだが、「寄宿舎生活で自立心が養われたと思います」という。また、全員が口を揃えて、「素晴らしい音楽環境のみならず、この年で世界中をツアーで回れる経験がとにかく素晴らしい」と語る。3人共に来日するのは初めてだ。

WIENER SANGERKNABEN ウィーン少年合唱団 2014 ~尊い人生 ワーナー(2014)

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 レパートリーは、クラシックからポップス民族音楽まで幅広く、最新作『ウィーン少年合唱団2014~尊い人生』にはダライ・ラマ法王14世が作詞した《尊い人生》をはじめ、日本語の歌も《ひこうき雲》、《ふるさと》、《花は咲く》という3曲を収録されている。

 「《花は咲く》は、昨年の歌でしたが、どの会場でも観客が一緒に口ずさむ光景を目にしました。美しい歌であると同時にとても意味のある歌。だから、今年のコンサートでも歌うことにしました」(ヴィルト団長)

 「《花は咲く》ではルーカスがピアノの伴奏を務めます。僕は、それがとても素敵だと思います」(ジョエル)

 彼のピアノを聴いたが、この歌に込められたメッセージを理解している丁寧で、優しいピアノが心に響いた。国籍の異なる少年達が無垢な歌声で名曲を紡ぐ。歌の一体感は、想像以上に尊いもので、その美しさが創設から500年以上経た今も世界中を感動させている。

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