NYアンダーグラウンドの優しきアイコン、アーサー・ラッセル。ワールド・オブ・エコー、ダイナソーLなどのレフト・フィールド・ディスコ、はたまたチェロを駆使したアシッド・フォークや即興セッション、前衛とポップの際を飄々と駆け抜けた彼の発掘音源はまだあった! 今作はアーサーの幅広い音楽性を網羅し全貌を堪能するのにうってつけでありつつ、新しい側面も見せてくれる。特にモダン・ラヴァーズのメンバーと繰り広げるVUフォロー的楽曲には納得と意外が同居。ポートレートの長髪姿も彼の新たな一面を象徴しており、アイオワから都会を夢見、羽ばたいた青年の純粋な眼差しに心ときめく。