ソロに加えて140のメンバーとしても活動し、本場UKのメディアにも取り上げられるなどワールドワイドに視線を集める兵庫のグライムMCが、満を持して放つセカンド・フル・アルバム。ハングリーそのものな怒りに満ちたヴァースのつるべ打ちはまさしく相手を選ばぬ辻斬り。Duffと繰り広げるDouble Clapperz制作“Tsujigiri Barz”のキレキレなラップにKO必至だが、輪をかけたパンチラインの数々で鋭利に耳を抉る刃が自身をもブッ刺す“Scribble”は、展開も秀逸なビートを道連れにその上を行く寒気レベルの曲に。さらにOnjuicy、Pakin、Itaq、Dekishiが居並ぶ客演勢はもちろん各地から集まった制作陣含め、まだまだオフィシャル作が少ないこの界隈の国産モノとしても見逃し厳禁な一作だ。