収録曲の大半がベースレス=低音部が極端に少ないこともあり、曲名にもある〈アウトサイダー〉という言葉が持つ寂寥感が全体に漂っているのだが、そこから滲み出る気高さ、そして“嘘と愚か”や“凌辱”で聴かせる官能的なギターと絡み合う妖艶な歌声をじっくり堪能できる。ロックが本来持っていた、見てはいけないと言われるからこそ好奇心を駆り立てられ、心奪われる魅力とオーラに溢れたソロ10作目。