ヨハンナ・ズマーの〈ACT〉初登場盤、自身二枚目はシューマンのインタープリテーション。クラシックのジャズへの翻訳としては最高にいい! シューマンへの目線もジャズへの着地点も素直でいい! 前作のトリオは、彼女のジャズへのストレートな愛が溢れ過ぎて出来は平均点。このソロ・アルバムは、シューマンをよく聴き、よく弾いた人にしかできないジャズが溢れている。誰もが聴いたことのある子供の情景のあの一曲目がこのアルバムを締めくくるのだけれど、ドイツ・ロマン派の響きがキース・ジャレット風に馴染んでいく。ある意味妥当。ピアノに近づき過ぎた? マイクのドライな響きも独特。生で聴いてみたい。