ブラック・アイド・ピーズ(Black Eyed Peas)『Translation』J・バルヴィンら豪華ゲストと現行ラテン音楽を〈翻訳〉

2020.07.27

Bridging The Gap
多彩なアイデアとセンスを駆使して常に越境してきた世界的なヒットメイカー、ブラック・アイド・ピーズがラテン音楽とそのカルチャーに愛を贈ったニュー・アルバム! 豪華スターたちと繰り広げるパーティーをとことん楽しもう!!!

 原点回帰を謳った8年ぶりのアルバム『Masters Of The Sun Vol. 1』で沈黙を破り、改めて3人で動きはじめたブラック・アイド・ピーズが昨年のエピック移籍を経て早くもニュー・アルバム『Translation』をリリースした。移籍後第1弾シングルがJ・バルヴィンをフィーチャーした“Ritmo”で、それにオズナとの“Mamacita”が続いたことからもわかるように、今回のアルバムは現行ラテン・ポップ界の大物アクトとコラボしてラテン音楽や文化を世界へ届けることがテーマ。〈翻訳〉というアルバム・タイトルが意味するところは、そのままラテン音楽をBEPなりに翻訳してより広い層に拡散するという意味合いのようだ。

 これまでもBEPは(特にウィル・アイ・アムは)さまざまな音楽を自由に取り込んだりコラボで越境するなどして〈翻訳〉を繰り返してきたわけで、デヴィッド・ゲッタらを起用してEDMが北米上陸を経てブレイクするきっかけのひとつにもなった『The E.N.D』(09年)や『The Beginning』(10年)とも意味合いは近い。もちろん完全にレゲトンやラテン・トラップにどっぷり浸かってみたわけではなく、もともと備わっていたBEPらしさも自然に接合されているのが凄い。“Ritmo”ではイタリアのユーロダンス・グループであるコロナの“The Rhythm Of The Night”(93年)のサンプリングをダイナミックにあしらい、“Mamacita”ではマドンナ“La Isla Bonita”(85年)、マルーマを迎えた“Feel The Beat”ではリサ・リサ&ザ・カルト・ジャムの“Can You Feel The Beat”を自由にネタ使いするなど、アフロビートやヒップホップも披露して中毒性の高い楽曲へと昇華しているそのリズムの眼差しはいまや世界へ向かっている。シャキーラやベッキー・G、ニッキー・ジャム、タイガ、フレンチ・モンタナら豪華ゲストとの絡みは、あらかじめ越境していたBEPには相応しいものだろう。今回もちょっと文句の付けようがない。

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