初のカヴァー・アルバム。そのラインナップはなんとすべてが女性シンガーによる歌唱曲となった。信頼を寄せる小林武史と蔦谷好位置のアレンジに身を任せ、情緒豊かな70~90年代ポップスの世界にのめり込み、魂揺さぶる歌唱をもって真摯に歌と相対する様は、数多の企画モノとは並べられない気迫に満ちている。岩崎宏美の“ロマンス”や太田裕美の“木綿のハンカチーフ”など、切なく悩ましいトーンの曲が本当によく似合う。