LAを拠点とするヒップホップ・プロデューサー集団のデビュー・スタジオ・アルバム。これまでさまざまなラッパーと共作して築き上げてきた人脈のおかげか、参加アーティストが実に豪華だ。2019年に亡くなったジュース・ワールドを筆頭に、フューチャー、トリッピー・レッド、スウェイ・リー(レイ・シュリマー)といったスターたちが並んでいる。これまで数々のヒット・ソングを生みだしてきた高い制作スキルが滲むトラック群も魅力だ。必要最小限の音だけを配置したミニマルな構成が印象的で、驚くほどそつがない。収録曲では“Thrusting”に惹かれた。ダンスホールを採り入れたビートは心地良い横ノリが際立ち、甘美なサウンドスケープはドライヴ中のBGMに最適なムードを漂わせる。