ピアニスト&作曲家。彼のブログ〈Transitional Techonology〉に上がっているエッセイやインタヴュー集は、一読に値する。この降霊会は、ウンビア・ジャズフェスティヴァルから彼が委嘱受けて実現、18年のステージがこうしてライヴ・レコーディングとして発表された。降霊会というだけあって、バド作品のアダプテーションに加え、書き下ろしの自作品などで御霊と交信を試み、コラール・スタイルのコンポジション、ストレートなビッグバンド・スタイルの編曲を交えて盛り上げる。途中、フレンチ・ホルンの奏でるカーラ・ブレイ風のバラードにハッとさせられて、すっかり魂を抜かれてしまった。