ベーシストが脱退し、ピート&サムのレフラー兄弟のデュオで再出発した通算9作目。基本はオルタナティヴなヘヴィー・ロックを貫き、じわじわ攻めるミドルテンポの曲調が特徴的。歌声やアレンジのニュアンスは随所にトゥールを彷彿させるが、地を這いずり回る不穏な躍動感は中毒性高し。アルバム後半に向かうと、歌に比重を置いたメロディアスな色合いも浮上。スケール感を広げた曲調も実に味わい深い。