「チャーリーとチョコレート工場」の原作者でお馴染みロアルド・ダールの児童文学を製作ギレルモ・デル・トロ、監督ロバート・ゼメキスのタッグで映画化。魔女の大ボスを演じるアン・ハサウェイの大見得を切った芝居(実に楽しそうに演じていて最高!)によって中和されているとはいえ、ダールの持つ悪趣味ギリギリの細部には大人も驚くこと必至。とはいえ久々の娯楽王道路線ということもあり、最近のゼメキスにしては〈軽い作品〉と高を括っていると、ラストで強烈なパンチを食らうこととなる。決定的な経験を経て、以前の自分には戻れない人物を主人公に据え続けるゼメキスの真骨頂である。