「21ジャンプストリート」の人気俳優ジョナ・ヒルが半自伝的な青春映画を初監督! 90年代半ばのLAを舞台に、スケートボードに夢中になる13歳の少年の物語。16mmのざらついた質感とスタンダード・サイズの画面いっぱいに、当時の音楽やファッションなど、こだわり抜いた細部の描写は、時代の真空パックと呼ぶに相応しい。興味深いのは、そんなこだわりに反して映画が不思議と風通しがよいことだ。その一因は、回顧主義なスケート映画を目指さなかった点にある。本作がユニークなのは、青春時代の終わりを描かなかったことだ。〈13歳のせかい〉の真空パック。その不思議な味わいをご堪能あれ。