インタビュー

朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の音楽制作を金子隆博が語る

「日本ジャズ界の素晴らしさを知っていただくチャンスだぞと思いました」

昭和・平成・令和100年のファミリー・ストーリーを彩る本格的ジャズ演奏

 「最初に今回の音楽担当のお話をいただいたのは、確か2年程前の事だったと思います。大正時代から現代に至る100年の物語だということ。JAZZスタンダード曲として有名な“オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート(日向の道を歩いて行こう)”が、全ストーリーを通して流れていく予定であるということをお聞きしました。僕の仕事は、物語のメイン・テーマやヒロインのテーマ曲、他に、劇中の印象的なシーンに寄り添う楽曲に加え、役者さん達が演じるJAZZ演奏のシーンの音楽を作曲すること。何しろ、ジャズが朝からお茶の間に流れる。そんなドラマの劇中音楽を担当できるのですから、本当に嬉しかった。それと同時に身の引き締まる思いもしました。」

 今年11月1日からスタートしたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の音楽をオファーされた当時の心境を語ってくれたのは、人気ポップ・グループ米米CLUBのメンバーであり、ジャズやロック、ファンクなど幅広く活躍するBIG HORNS BEEのリーダー、そしてNHK歌謡番組「うたコン」の指揮者でもある金子隆博だ。

金子隆博 『連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」オリジナル・サウンドトラック 劇伴コレクション Vol.1』 ソニー(2021)

金子隆博 『連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」オリジナル・サウンドトラック ジャズ・コレクション』 ソニー(2021)

 「100年に亘るドラマということで、時代の変遷とともに主人公が3人登場します。親子三代のヒロインに相応しい共通のテーマ・ソングを書きあげなければなりません。メイン・テーマというのは、物語に寄り添い、作品全体を俯瞰できるものでないと、良い楽曲と呼ぶことはできません。楽曲の制作期間を2年もいただいたので、とても助かりました。また、劇中に登場する数多くのジャズ・チューンは、その時代の雰囲気を知っていただくために、あの当時にタイムスリップした気持ちで書きあげたもの。もしあの時代に自分がジャズ・ミュージシャンで活動していたら、どんなものを作っただろうか。そんな気持ちで作曲しました」。

 そのような、金子の心の籠った楽曲の数々を演奏するのは渡辺貞夫や北村英治らトップ・ミュージシャンだ。

 「今回のお仕事では、個人的な喜びもありましたけど、これはお茶の間の皆さんに日本ジャズ界の素晴らしさを知っていただくチャンスだぞと思いました。“カムカムエヴリバディのテーマ”は渡辺貞夫さんに、そしてドラマ全体を象徴する“オン・ザ・サニー・サイド~”等、Tradisional Jazzは北村英治さんに演奏していただくことができました。そんなジャズ界のレジェンドの方々や、僕の同僚BIG HORNS BEEのメンバー、現ジャズ・シーンで活躍する優れた日本のJazzミュージシャン達で作り上げています。ドラマのサントラ盤としてだけでなくジャズ・アルバムとしても十分に楽しんでいただけるはずです。何しろ貞夫さん、北村さんの〈最新録音〉が聴けるのですから」。

 


TV INFORMATION
NHK総合(月~土)午前8時[再]午後0時45分
https://www.nhk.or.jp/comecome/

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